小嶋 徹也 KOJIMA Tetsuya

大学院新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 准教授

連携提案

生物の体はどのようにして形作られるのか?という大きなテーマを念頭に置いて、ショウジョウバエの肢や触角といった付属肢の形成過程をモデルとして、上記問題の遺伝子レベルでの理解を目指している。また、ショウジョウバエの肢形成過程で明らかになってきた知見を基礎として他の昆虫の付属肢の形成過程を比較していくことで、どうしてさまざまな生物種によってそれぞれ違う形をしているのか?その違いはどのように進化してきたのか?というテーマについてもこれから挑戦しようとしている。

以下のような研究を進めており、これらの研究成果・知見の活用に関心のある企業・団体との連携が可能である。

 1) ショウジョウバエ成虫肢の形成機構

 2) 付属肢の特異性決定機構

 3) 付属肢における進化・多様性獲得の機構

キーワード

発生生物学・進化発生生物学, 形づくり, 形態形成, 形態進化, 適応進化

希望する連携 

共同研究 / 学術指導

プロポーザル

遺伝子発現制御メカニズム解明のためのプローブ開発-短寿命高強度発光性の蛍光タンパク質の創成と評価-(KTT24051)

SDGs:17の持続可能な開発目標 

研究内容

この研究室では、ショウジョウバエの成虫肢形成系をモデルとして分化過程における遺伝子発現制御のメカニズム解明に取り組んでいる。多数の遺伝子が複雑に関与しており、組織細胞のレベルにおいて錯綜した遺伝子発現プロセスを解明する必要があるため、個別の遺伝子発現をリアルタイムに把握する必要があるが、従来の蛍光タンパク質は、発光強度及びターンオーバー速度の点からこの目的に適さない。

図1  3齢幼虫期の肢原基におけるホメオドメインタンパク質Bar(緑)とAristaless(紫)の発現パターン(前期)

3齢幼虫初期(図1)にはお互いの発現領域に重なり(白い所)が見られる。

© 小嶋徹也

図2  3齢幼虫期の肢原基におけるホメオドメインタンパク質Bar(緑)とAristaless(紫)の発現パターン(後期)

後期(図2)になると、それぞれを発現している細胞数が増加すると共に重なりは解消される。この様に遺伝子の発現領域は時々刻々と変化している。

© 小嶋徹也

想定される応用

本評価系を用いることにより、短寿命・高強度の蛍光タンパク質の評価が可能である。


連携への希望

本評価系の創成に共に取り組む企業と共同研究を進めたい。