多部田 茂 TABETA Shigeru

大学院新領域創成科学研究科 環境システム学専攻 教授

連携提案

 本研究室では、持続可能な海洋利用を実現するために、海洋環境の保全や社会経済的な視点を含む総合的なアプローチで研究を行っている。適正な海の利用や海洋環境の保全・修復に関する議論を進め、合意形成や政策決定を支援するために、陸と海の相互影響を考慮して、物理・生態系・社会経済などの視点から海洋環境システムを分析評価するための研究を行っている。

 具体的には、海洋利用技術の環境影響や社会経済への影響の予測・評価、沿岸域の環境再生による循環型社会形成、急速に経済発展する東アジアの海洋環境問題対策、これらを解析評価するための生態系モデルや社会経済モデルの開発などを研究対象としている。

 このような研究の応用・実装に関心のある企業・団体との連携を希望する

キーワード  

農林水産・食品、環境・エネルギー、情報・通信、海洋⼯学、環境システム、海洋環境、沿岸域、海洋⽣態系モデル

希望する連携

共同研究 / 学術指導 / 講演・アドバイザー

プロポーザル

沿岸漁業における水産業シミュレータの活用と情報共有システムの構築(TSG24051)

SDGs:17の持続可能な開発目標 

研究内容

沿岸漁業を維持・活性化していくためには、漁場環境の再生や漁業資源の適切な利用などの「海の問題」への解決策を推進すると同時に、生産・販売戦略や流通構造の変化による生産者利益の増加など「陸の問題」も検討する必要がある。そこで、従来の海域環境改善や持続的資源利用の視点に加えて、資源状況の時空間変動や、市場の需要などの経済的視点を加味した管理措置を検討し、漁業者等へ提案することを目的として、生産から消費に至る工程において水産業の実態を再現・予測するシミュレータを構築している。これによって、経済合理的な操業形態の導入や流通経路の効率化や多様化などの効果について検討し、地域の特性をふまえた生産(操業)・出荷・販売戦略の提案が可能になると考えている。

海域環境や漁船操業を考慮した資源動態モデルによる資源分布の時空間変動

© 多部田研究室

水産業シミュレータによる情報共有の概念図

© 多部田研究室

想定される応用

これらをより効果的に活用するために、漁業現場における海域環境、操業、漁獲等の情報や、市場、流通、販売の情報を迅速に収集・分析し、情報共有するシステムの構築を目指している。


連携への希望

この研究に関心を有する企業・団体等からのコンタクトを希望する。